フロントとして想うこと 139

既存にない『なにか』を提供できるか

米トイザラスが先日破綻したことを取り上げて、学習院大学の教授が興味深い分析をしていました。

30年ほど前に小売業界ではカテゴリーキラーという言葉が流行りました。まさにトイザラスはカテゴリーキラーと呼ばれており、その理由は、トイザラスが出店するとその地域の多くの玩具店が消滅するためです。

品揃えと価格の安さを武器に衣料品や家電製品、スポーツ用品など多くの業種でカテゴリーキラーが次々と店舗を広げていきました。

ところが、トイザラスの倒産に象徴されるように多くのカテゴリーキラーが苦戦しています。
アマゾンに代表されるネット通販の拡大が背景にあります。

カテゴリーキラーのキラーとなるネット通販は、大型店よりもはるかに幅広い品揃えをして、大型店よりも安い価格で販売しています。
カテゴリーキラーのお株を全て奪うような状況です。

消費者が求めるものが【品揃え】と【便利さ】【価格】だけでは、今後もより多くの店舗がネットに飲み込まれるでしょう。

ここ数年、百貨店の化粧品の売上が伸びているのは、店頭でのアドバイスや新商品のお試しなどが支持されているからでしょう。安く早く買物を済ませるのではなく、買物自体を楽しんでもらう工夫が活かされているのかも知れません。

これは我々、旅行・観光業界にも同様のことが言えます。

既存の旅行会社がネットに苦戦しているのは店頭や対面でしか出来ない『何か』を提供できなかったからだと思います。
自社の価値を高めるためには、他では出来ない『何か』を提供する以外にないのです。

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(2017年11月発行 Itohかわら版より抜粋 文/伊藤匡)

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  • 珍しい旅行企画を作るのでTVで取材されました!

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